実効レバレッジの設定とロスカット

FXの取引においては、為替相場の値動きを読み解くことが最も重要です。それとともに、資金計画の面で大切なポイントになるのが、レバレッジの計算です。安定且つ安全に取引を継続するためには、「実効レバレッジ」の把握が必要です。

●実効レバレッジ
実効レバレッジとは、保有ポジション評価額における有効証拠金の比率を表したものです。以下の式で算出されます。
・実効レバレッジ=有効証拠金÷保有ポジション評価額

例えば、20万円の証拠金を入金し、200万円分の通貨を購入すると、実効レバレッジは10倍(200万円÷20万円)になります。実効レバレッジを半分の5倍にしたい場合は、証拠金を2倍に増やせば良いということです。このように、実効レバレッジは口座残高(有効証拠金)と保有ポジション評価額(為替価格×通貨数)を計算しながら、自分で調整します。

●為替の変動に伴う実効レバレッジの変化
注意の必要なのが、為替価格が変動すると実効レバレッジも変化するということです。例えば、保有ポジション評価額200万円、証拠金20万円の場合に、10万円の含み損が出たとします。その場合、実効レバレッジは以下に変ります。
(200万円-10万円)÷(20万円-10万円)=19倍

つまり、価格が5%下がっただけで、当初の10倍の実効レバレッジが、一気に19倍に跳ね上がります。

●実効レバレッジの設定で注意の必要なロスカット
FX取引で、最も注意を要するのがロスカットです。FX業者によってロスカットの実行される数値は異なりますが、多くの業者で「証拠金維持率」が50%になった時点としています。証拠金維持率は以下の式で表されます。
・証拠金維持率=有効証拠金÷必要証拠金×100%

必要証拠金とはその名の通り、保有ポジションを維持するために必要となる金額のことです。通常、FX業者の最高レバレッジは25倍のため、必要証拠金は保有ポジション評価額の25分の1(4%)の金額になります。

例えば、為替価格が1ドル:110円の米ドルを10,000通貨購入すると、保有ポジション評価額は110万円のため、必要証拠金は4.4万円(110万円÷25倍)です。この場合の証拠金維持率は当然100%です。
・証拠金維持率:有効証拠金4.4万円÷必要証拠金4.4万円×100%=100%

仮に、為替価格が3円下がると、含み損として30,000円(3円×10,000通貨)が発生するため、有効証拠金は14,000円に減ります。また、必要証拠金は42,800円(107万円÷25倍)になり、証拠金維持率は以下になります。
・証拠金維持率:14,000円÷42,800円×100%=32.7%
つまり、証拠金維持率の50%を下回るため、ロスカットが実施され、ポジションが強制決済されます。

安全なFX取引をするためには、証拠金維持率は300%が理想とされています。従って、有効証拠金は必要証拠金の3倍(4%×3倍=12%)にすれば良く、そのためには実効レバレッジを8.3倍(100%÷12%)以下にすることが適切です。